IPOとは?初心者向けにしくみ・必要なお金・実績を解説

IPOとは?|買い方と申し込む前のチェックポイント

3行まとめ

  • IPO(新規上場)は、会社の株が初めて市場で売り買いできるようになることです。上場前に抽選で当たれば、決まった値段で株を買えます。
  • 2025年は65社のうち53社で、最初についた値段(初値)が買った値段を上回りました。ただし10社は下回っています。
  • 必要なお金は「公開価格×100株」で、10万円前後の銘柄が多めです。人気の銘柄は当たりにくいので、複数の証券会社で申し込むのが基本です。

この記事でわかること

  • IPOのしくみと、もうかりやすいと言われる理由
  • 2025年の実績(勝ち負けの数と平均の上がり方)
  • いくらあれば申し込めるか
  • 申し込みから売るまでの流れと期間
  • どの証券会社で申し込むか
  • 損をするケースと、税金・NISA

1. IPOとは?

IPOは、まだ上場していない会社が、証券取引所に株を上場することです。日本語では「新規上場」「新規公開」と言います。

上場すると、誰でもその会社の株を市場で売り買いできます。その前に、証券会社が投資家に株を配る期間があります。ここで抽選に当たると、あらかじめ決まった値段(公開価格)で株を買えます。

私たち個人にとってのIPOは、「抽選に申し込んで、当たったら公開価格で買う」投資のことです。

2. もうかりやすいと言われる理由

理由は、上場した日の最初の値段(初値)が、公開価格より高くなることが多いからです。

  • 公開価格は低めに決まりやすい:売れ残りを防ぐため、似た会社の株価より低めに決めることが多いと言われます。
  • 買える株が少ない:抽選で当たった人しか公開価格では買えません。上場日に「欲しい人」が多いと、値段が上がります。

2025年の結果は次のとおりです(ダイヤモンド・ザイの集計)。

項目 2025年 2024年
上場した会社 65社 86社
初値が公開価格より上 53社 -
同じ 2社 -
公開価格より下 10社 -
初値の平均の上がり方 +39.2% +30.9%

つまり、およそ8割の銘柄で初値が公開価格を上回りました。一方で、およそ6社に1社は下回っています。「当たれば必ずもうかる」わけではありません。

3. いくらあれば申し込める?

必要なお金は「公開価格×100株」です。日本の株は、ふつう100株単位で買うためです。

たとえば公開価格が1,000円なら、10万円が必要です。証券会社によっては、申し込むときに、このお金を口座に入れておく必要があります。いつお金が必要かは会社ごとに違います(ブックビルディングとは?で比べています)。

同じ時期に上場する銘柄に、同じ証券会社で複数申し込む場合、銘柄ごとにお金が必要になる場合があります。申し込む前に、各社の案内で確認しましょう。

4. 申し込みから売るまでの流れ

上場の発表から上場日まで、およそ1か月です。申し込める期間は5日ほどと短いので、日程の確認が大切です。

順番 やること 目安
1 上場の発表、仮条件(値段の範囲)の発表 上場の約1か月前〜
2 抽選に申し込む(ブックビルディング) 5日ほど
3 公開価格が決まり、抽選の結果が出る 申込期間の翌日ごろ
4 当たったら、購入を申し込む 数日
5 上場日。初値がつき、売れるようになる 購入期間の数日後

当たったあとに購入を申し込まないと、権利がなくなります。証券会社によっては、そのあとしばらく申し込めなくなるので注意しましょう。

売るタイミングは自由です。上場日に初値で売る人もいれば、持ち続ける人もいます。上場直後は値動きがとても大きいので、どうするかを先に決めておくと迷いません。

5. どの証券会社で申し込む?

IPOは、その銘柄を扱う証券会社でしか申し込めません。扱う数が多い会社や、主幹事(いちばん多くの株を受け持つ会社)で申し込むと、当たる機会が増えます。

証券会社 2025年に扱ったIPO
SBI証券 62社
松井証券 51社
楽天証券 43社
マネックス証券 41社
SMBC日興証券 27社

(IPO初心者の部屋の集計。主幹事になった数は、SMBC日興・みずほ・大和が16件で並んで1位でした=ダイヤモンド・ザイ)

人気の銘柄は申し込みが集まり、なかなか当たりません。申し込みはタダなので、口座を複数持って同じ銘柄に申し込むのが基本です。SBI証券の、外れるとたまる「IPOチャレンジポイント」も当たりやすくする方法の一つです。

6. 損をするのはどんなとき?

損をするのは、初値や売った値段が公開価格より低いときです。次のような銘柄は、注意して見ておきましょう。

  • 上場で売り出す株が多い:大きな会社のIPOは株の数が多く、値段が上がりにくい傾向があります。
  • 投資ファンドが多く持っている:上場後に売られやすくなります(ロックアップとは?)。
  • 相場全体が弱い:上場の時期に株式市場が下がっていると、初値も伸びにくくなります。
  • 上場後もしばらく持つ:初値のあと大きく下がる銘柄もあります。

7. 税金とNISA

IPOで出た利益には、ふつうの株と同じく約20%(20.315%)の税金がかかります。たとえば5万円の利益なら、税金は約1万円です。

新NISAの成長投資枠では、IPOの株も対象です。NISA口座で買えば、売った利益に税金がかかりません。ただし、NISA口座で申し込めるかどうかは証券会社ごとに違います。使えるかは各社で確認しましょう(つみたて投資枠と成長投資枠の違い)。

8. 申し込む前に見ておきたい5つのこと

見ること ポイント
日程 申込期間と購入期間。締め切りの時刻も各社で違う
必要なお金 公開価格(仮条件の上限)×100株
主幹事 いちばん多く株を受け持つ会社。ここで申し込むと当たる機会が増える
株主とロックアップ ファンドの持ち分と、売れない期間の長さ
事業と業績 何でもうけている会社か。目論見書で確認する

これらは、銘柄ごとにIPOカレンダーのページにまとめています。

当サイトの分析:今のIPOはいくらで申し込める?

2026年10月下旬から11月に上場する銘柄で、必要なお金を計算しました(仮条件の上限か公開価格×100株)。

銘柄 上場日 必要なお金
LTV-X 11月5日 約5.7万円
MabGenesis 11月2日 8.3万円
RECEPTIONIST 11月10日 約8.5万円
estie 11月6日 約11万円
Allganize 11月4日 約12.6万円
トグルHD 10月30日 40.4万円

6銘柄のうち5つは13万円以下で申し込めます。同じ時期に複数の銘柄に申し込むなら、合計で50万円近くになることもあります。手元のお金と、各社でお金が必要になるタイミングを合わせて確認しましょう。

参考までに、2025年の平均(+39.2%)で計算すると、10万円の銘柄で約3.9万円の利益です(税引前)。ただし平均は大きく上がった銘柄に引っぱられた数字で、毎回この結果になるわけではありません。

よくある質問

IPOは初心者でもできますか?

できます。証券口座があれば、抽選への申し込みは数分で済み、申し込むだけならお金はかかりません。ただし当たった場合は、上場直後の大きな値動きにどう対応するかを先に決めておきましょう。

IPOはなぜ当たらないのですか?

人気の銘柄は、配られる株の数に対して申し込みがとても多いからです。扱う証券会社を複数使う、主幹事で申し込む、SBI証券のポイントをためる、といった方法で当たる機会を増やせます。

IPOで損をすることはありますか?

あります。2025年は65社のうち10社で、初値が公開価格を下回りました。上場後に持ち続けて、さらに下がることもあります。

関連記事:ブックビルディングとは?/ロックアップとは?/IPOカレンダー

出典

この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄への投資を勧めるものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。(免責事項)