3行まとめ
- 手取りで月1万円(年12万円)の配当をもらうには、利回り4%の株をNISAで300万円(日本の株)〜約333万円(アメリカの株)持つ計算です。
- ふつうの口座(課税口座)だと税金が引かれるぶん、約376万円〜約418万円になります。
- 毎月1万円ずつ受け取りたいなら、配当の月がちがう株やETFを組み合わせます。
この記事でわかること
- 月1万円に必要なお金(日本株・米国株、NISA・課税口座の別)
- 月3万円・5万円・10万円ならいくらか
- 毎月5万円・3万円ずつ買うと何年かかるか
- 毎月入るようにする組み合わせ方
- NISAで損をしないための注意点
1. 計算のしかた
計算はかんたんです。「欲しい年間の配当(手取り)÷手元に残る割合÷配当利回り」で、必要なお金がわかります。
月1万円なら、年間で12万円です。利回り4%なら、税金がかからない場合は12万円÷4%=300万円です。
この記事では、株の値段や為替、配当の額は変わらないとして計算しています。手数料も入れていません。実際にこのとおりになるとは限らないので、注意してください。
2. 税金で「手元に残る割合」が変わる
配当には税金がかかります。どの国の株か、どの口座で持つかで、手元に残る割合が変わります。
| 口座 | 日本株 | 米国株 |
|---|---|---|
| NISA | 100%(税金なし) | 90%(米国で10%) |
| 課税口座 | 約79.7%(20.315%) | 約71.7%(米国10%+日本20.315%) |
米国株は、NISAでも米国で引かれる10%はなくなりません(三菱UFJ eスマート証券)。課税口座なら、確定申告をすると、その一部を取り戻せる場合があります(外国税額控除。マネックス証券)。この記事では、この分は入れていません。
3. 月1万円に必要なお金
利回り別に計算すると、次のとおりです。
| 利回り | 日本株NISA | 日本株 課税 | 米国株NISA | 米国株 課税 |
|---|---|---|---|---|
| 3% | 400万円 | 約502万円 | 約444万円 | 約558万円 |
| 4% | 300万円 | 約376万円 | 約333万円 | 約418万円 |
| 5% | 240万円 | 約301万円 | 約267万円 | 約335万円 |
いちばん少なくて済むのは、日本の株をNISAで持つ場合です。同じ利回り4%でも、アメリカの株を課税口座で持つより、約118万円少なくなります。
ちなみに、東証プライムの全銘柄の平均利回りは2.10%でした(2026年1月末、日本取引所グループ)。ふつうの株だけで月1万円をめざすと、NISAでも約571万円かかります。配当の多い株が選ばれるのは、この差があるからです。
4. 月3万円・5万円・10万円ならいくら?
利回り4%で計算しました。
| 月の手取り | 日本株NISA | 日本株 課税 | 米国株NISA | 米国株 課税 |
|---|---|---|---|---|
| 1万円 | 300万円 | 約376万円 | 約333万円 | 約418万円 |
| 3万円 | 900万円 | 約1,129万円 | 1,000万円 | 約1,255万円 |
| 5万円 | 1,500万円 | 約1,882万円 | 約1,667万円 | 約2,091万円 |
| 10万円 | 3,000万円 | 約3,765万円 | 約3,333万円 | 約4,183万円 |
新NISAで株を買える「成長投資枠」は、1人1,200万円までです。利回り4%なら、月3万円まではNISAの枠だけで届く計算です。月5万円より上をめざすなら、ふつうの口座(課税口座)も使うことになります(つみたて投資枠と成長投資枠の違い)。
5. 毎月いくらずつ買うと何年かかる?
日本の株を、NISAで買っていく場合です。利回りは4%、目標は300万円です。
| 毎月買う金額 | 配当を使う | 配当で買い増す |
|---|---|---|
| 5万円 | 5年 | 約4年7か月 |
| 3万円 | 約8年4か月 | 約7年3か月 |
もらった配当で買い足すと、毎月3万円の場合は1年ほど早く届きます。配当が、次の配当を生むからです。ただ、実際は株の値段が動くので、早くなることも遅くなることもあります。
6. 毎月1万円を受け取るには?
配当は、毎月入るわけではありません。日本の株は年2回、アメリカの株は年4回が多く、払う月も会社ごとにちがいます。そのため「年12万円」でも、入る月にかたよりが出ます。
毎月入るようにするには、払う月がちがう銘柄を組み合わせます。
- 米国株:「1・4・7・10月」「2・5・8・11月」「3・6・9・12月」に払う会社が多いです。3つの組から1つずつ選ぶと、毎月入ります。
- 日本株:3月・9月や、6月・12月に払う会社が多いです(決算の月によってちがいます)。
- ETF(上場投資信託):たくさんの高配当株をまとめて持てます。1社の減配の影響を小さくできます。
月ごとの受け取りにこだわらなければ、年12万円を12で割って使う方法でも十分です。
7. 実際の高配当ファンドで計算すると
ここまでは「利回り4%」で計算しました。実際の人気の高配当ファンドの、直近1年の分配で計算するとどうなるでしょうか。NISAで持つ場合です。
| 商品 | 直近1年の利回り | 月1万円(年12万円)に必要なお金 | 分配の月 |
|---|---|---|---|
| SBI日本高配当株式(分配)ファンド | 約3.3% | 約363万円 | 1・4・7・10月 |
| NF・日経高配当50 ETF(1489) | 2.95% | 約407万円 | 1・4・7・10月 |
| 楽天・SCHD | 約2.8% | 約435万円 | 2・5・8・11月 |
(1489は野村アセットマネジメントの公表値、2026年10月22日基準。ほかは直近1年の分配金÷基準価額で当サイトが計算)
実際の商品は利回り3%前後なので、月1万円には360万〜440万円ほどが必要です。4%で計算した300万円より多くなります。
2本を組み合わせると、毎月の受け取りはこうなる
SBI日本高配当と楽天・SCHDに、200万円ずつ(合計400万円)NISAで持った場合です。直近の分配の実績で、月ごとの受け取りを計算しました。
| 月 | 受け取り | 月 | 受け取り |
|---|---|---|---|
| 1月 | 約16,200円 | 7月 | 約16,200円 |
| 2月 | 約13,800円 | 8月 | 約14,600円 |
| 3月 | 0円 | 9月 | 0円 |
| 4月 | 約16,200円 | 10月 | 約17,400円 |
| 5月 | 約13,800円 | 11月 | 約13,100円 |
| 6月 | 0円 | 12月 | 0円 |
1年の合計は約12.1万円で、ほぼ月1万円分です。ただし受け取れるのは8か月で、3・6・9・12月は0円です。「毎月ぴったり1万円」にはならないので、受け取ったお金を少しずつ使う形になります。
なお、1489は1年の分配の約84%が4月と10月に集中しています。直近1年(100口あたり)は、1月800円、4月3,800円、7月900円、10月4,900円でした。月ごとの差をならしたいなら、分配が毎回ほぼ同じ額の商品を選ぶのも方法です。
8. NISAで損をしないための注意点
- 日本株の配当の受け取り方:NISAで配当を非課税にするには、「株式数比例配分方式」(証券口座で受け取る方式)にしておく必要があります。銀行口座で受け取る設定だと、税金が引かれます(楽天証券で配当金の受け取り方法を確認・変更する手順)。
- 利回りが高すぎる株:株価が下がって利回りが高く見えているだけのこともあります。減配されると、配当も株価も下がります(高配当株投資とは?)。
- 米国株は為替で変わる:配当はドルで払われます。円高になると、円での受け取りは減ります(円安・円高の影響)。
当サイトの分析:「どこで持つか」で必要なお金が変わる
同じ利回り4%・月1万円でも、必要なお金は300万円から約418万円まで、約1.4倍の差がありました。差が出る理由は、税金だけです。
配当が目当てなら、まずNISAで日本の高配当株を持つのが、いちばん少ないお金で済みます。アメリカの株を入れるなら、NISAでも10%は引かれることを計算に入れておきましょう。
また、ふつうの株(利回り約2%)と高配当株(4%)では、必要なお金がほぼ2倍ちがいます。ただ、利回りだけで選ぶと、配当を減らされる(減配)おそれが高まります。何年も配当を出し続けているかも、あわせて見ておきましょう。
よくある質問
配当金を月1万円もらうにはいくら必要ですか?
利回り4%なら、日本の株をNISAで持つと300万円です。ふつうの口座なら約376万円かかります。アメリカの株なら、NISAで約333万円、ふつうの口座で約418万円です。
配当金で月10万円もらうにはいくら必要ですか?
利回り4%で、日本の株なら、NISAだけで持てれば3,000万円です。ただNISAの枠は1,200万円なので、残りは課税口座になります。NISAで月4万円、課税口座で月6万円を受け取ると、合計は約3,460万円です。
実際の高配当ファンドだと、月1万円にいくら必要ですか?
直近1年の実績で、利回り3%前後の商品が多いため、NISAで360万〜440万円ほどです。
月1万円の配当は少額からでも始められますか?
始められます。毎月3万円ずつ買い、配当も買い足しに回すと、約7年で届く計算です(株の値段が変わらない場合)。
関連記事:高配当株投資とは?/つみたて投資枠と成長投資枠の違い/楽天証券の配当金の受け取り方法
出典
- 野村アセットマネジメント:NF・日経高配当50 ETF(1489)
- マネックス証券:SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)
- 楽天投信投資顧問:楽天・SCHD 月次レポート(2026年9月30日)
- 日本取引所グループ:平均配当利回り(2026年1月)
- 三菱UFJ eスマート証券:米国株式 配当金について
- マネックス証券:米国株の税金
- 国税庁:配当金を受け取ったとき(配当所得)
- PayPay証券:毎月配当カレンダー(米国株・日本株の配当月)
この記事は仕組みを説明するための計算で、実際の運用成果を示すものではありません。税制は記事作成時点のものです。投資の判断はご自身でお願いします。(免責事項)

