米中間選挙2026と株価|過去データで見る選挙前後の値動き

米中間選挙2026と株価|過去データで見る選挙前後の値動き

3行まとめ

  • 米国の中間選挙は2026年11月3日(日本時間4日)。下院435議席すべてと上院35議席が改選されます。
  • 過去のデータでは、選挙前の1年は株価が伸び悩み、選挙後の1年は平均で2桁の上昇という傾向があります。ただし統計的にはっきりした効果とまでは言えません。
  • 日本の投資家にとっては、オルカンやS&P500の値動き、ドル円、日本株の3つで影響を受けます。結果より「その後の政策」が焦点です。

この記事でわかること

  • 2026年の米中間選挙の日程と、いまの議席の状況
  • 選挙予測では、どちらの党が優勢と見られているか
  • 過去の中間選挙の前後で、株価はどう動いたか
  • データをどう読めばいいか、日本の投資家への影響

1. 2026年の米中間選挙の基本

中間選挙は、4年ごとの大統領選挙の「中間」の年に行われる、米国議会の選挙です。2026年は11月3日(火)が投票日です。米国東部の夜(日本時間では11月4日の午前ごろ)から投票が締め切られ、日本時間の4日の日中から結果が順次判明していきます。接戦の州では、結果の確定に数日かかることもあります。

改選されるのは、下院の435議席すべてと、上院100議席のうち35議席(特別選挙2件を含む)です。

下院 上院
改選議席 435(全議席) 35
いまの構成 共和党218、民主党214、無所属1、欠員2 共和党53、民主党45、民主党と会派を組む無所属2
過半数 218 51(50対50なら副大統領が決定票)

※議席構成は2026年9月時点(米下院記者室の党派別議席(2026年9月2日更新)、米上院記者室の資料より)。

いまは大統領(共和党のトランプ氏)と上下両院の多数派がすべて共和党です。中間選挙では、大統領の政党が議席を減らすことが多いとされ、今回も議会の多数派が入れ替わるかどうかが最大の注目点です。

2. 選挙予測では「民主党がやや優勢」、ただし上院は共和党にも有利な構図

10月時点の主な予測を並べると、次のとおりです。

予測 下院 上院 時点
Decision Desk HQの予測モデル 民主党78%、共和党22% 民主党57%、共和党43% 10月22日
予測市場Kalshi(上院の支配) ― 民主党62%、共和党38% 10月15日
全米の世論調査の平均(どちらの党に投票するか) 民主党48.8%、共和党41.9% 9月13日

数字だけを見ると民主党が優勢ですが、上院には共和党に有利な事情もあります。

  • 民主党が上院の多数派になるには、差し引きで4議席の上積みが必要です。共和党は3議席減っても多数を保てます。
  • 50対50になった場合は、副大統領(共和党のバンス氏)が決定票を持つため、共和党が実質的に多数派になります。
  • Kalshiでも3月時点では共和党が56%で優勢でした。予測は短期間で大きく動くものです。

予測はあくまで確率です。2016年の大統領選挙のように、予測と違う結果になることもあります。

3. 過去の中間選挙の前後で、株価はどう動いたか

中間選挙と株価については、複数の運用会社がデータを公表しています。

出典 対象 選挙前 選挙後
U.S. Bank(Bloombergのデータ) 1900〜2025年の31回、米国株 選挙前12か月:平均+2.9%(全期間の年平均は+8.9%) 選挙後12か月:平均+12.4%(1980年以降は平均+17.5%)
Ameriprise(S&P Dow Jones Indicesのデータ) 1950年以降、S&P500 年の前半は伸び悩み、変動が大きくなりやすい 選挙の1年後:平均+15.4%
BNY 1950年代以降、S&P500 選挙前は短期的に変動が大きくなりやすい 選挙の1年後:平均+16.6%
三井住友DSアセットマネジメント 1982〜2022年の11回 選挙前3か月:S&P500 平均+3.8%、日経平均 平均−3.0% 選挙後3か月:S&P500 平均+5.9%、日経平均 平均+3.3%

どのデータでも、「選挙前は弱め、選挙後は強め」という傾向は共通しています。

4. データをどう読むか:鵜呑みにしないための4つのポイント

① 平均の数字は、対象の期間で大きく変わる

選挙後1年の平均上昇率は、資料によって+12.4%、+15.4%、+16.6%とばらつきます。対象の期間や指数が違うためです。「中間選挙のあとは必ず◯%上がる」という決まった数字はありません。

② 統計的にははっきりした効果とまでは言えない

U.S. Bankは、選挙前の期間の平均リターンを、統計的な方法で調べました。その結果、ほかの期間と比べて「はっきりした差がある」とは言えない、とされています。傾向はあっても、偶然の可能性を否定しきれないということです。

③ 大きく下げた年は、選挙ではなく経済が原因

選挙前の12か月で大きく下げた年もあります。1930年(−29.9%)、1974年(−31.8%)、2022年(−14.6%)です。U.S. Bankは、これらは選挙ではなく、景気や物価などの経済要因によるものだと説明しています。

④ 日本株は、米国株ほどはっきりしない

三井住友DSアセットマネジメントの分析では、日経平均の選挙後3か月で上昇したのは11回中6回でした。中間選挙はあくまで米国の出来事なので、日本株への影響は米国株より弱いと考えられます。

5. なぜ「選挙後は株価が上がりやすい」と言われるのか

よく挙げられる理由は、主に次の2つです。

  • 不確実性が晴れる:選挙前は、どの政策が通るか分からないため、株価が様子見になりやすいとされます。結果が出ると、良くも悪くも見通しが立ちます。
  • 議会がねじれると、大きな政策変更が起きにくい:上院では、多くの法案を通すのに60票が必要です。大統領の拒否権を覆すには、上下両院で3分の2の賛成が必要です。議会と大統領の党が分かれると、税制や歳出などの大きな変更が通りにくくなり、それを「予測しやすさ」として前向きにとらえる見方があります。

ただし、これらは「そう言われることが多い」という説明で、毎回当てはまるわけではありません。

6. 日本の投資家への影響

  • オルカン・S&P500:オルカンの中身の大部分は米国株です。米国株が動けば、オルカンやS&P500の投資信託もほぼ同じ方向に動きます。
  • ドル円:選挙結果によって、税制・歳出・貿易(関税)などの政策の見通しが変われば、米国の金利の見通しも変わり、ドル円が動く可能性があります。円建ての米国株の投資信託は、株価とドル円の両方の影響を受けます。
  • 日本株:過去のデータでは、日経平均も選挙前に弱く、選挙後に持ち直す傾向がありましたが、米国株ほどはっきりしていません。三井住友DSアセットマネジメントの分析では、2026年は8月以降、日経平均が過去の平均より大きく上がっています。背景は、物価・賃金の上昇、企業の資本効率(お金を効率よく使って利益を出す力)の改善、AI・半導体株の反発などです。

7. 選挙に向けて、投資家はどう向き合えばいいか

紹介したどの運用会社も、選挙のデータは背景を知るための材料だとしています。投資の方針を変える理由にはしないほうがいい、という立場です。長い目で見ると、どちらの党が大統領や議会を握っていても、米国株は上昇してきたとAmeripriseは指摘しています。

選挙前後は値動きが大きくなりやすい時期です。短期の値動きに慌てず、自分の投資の目的や期間に合っているかを確認するきっかけにするのがよさそうです。

これからの日程

日付 出来事
2026年11月3日(日本時間4日) 中間選挙の投票日。日本時間4日の日中から結果が順次判明
2027年1月3日 新しい議会が始まる

よくある質問

2026年の米中間選挙はいつですか?

投票日は11月3日(火)です。日本時間では4日の日中から、結果が順に出てきます。接戦の州では、決まるまで数日かかることもあります。

中間選挙のあと、株価は上がりやすいですか?

過去のデータでは、選挙後の1年は平均で2桁の上昇でした(資料により+12.4〜16.6%)。ただし統計的にはっきりした効果とまでは言えず、毎回上がるわけではありません。

中間選挙で日本株はどうなりますか?

日経平均も選挙前に弱く、選挙後に持ち直す傾向がありました。ただ米国株ほどはっきりせず、選挙後3か月で上がったのは11回中6回です。

関連記事:FOMCとは?/オルカンとS&P500どっちがいい?/円安・円高でオルカンはどうなる?

出典

この記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。過去のデータは将来の結果を保証するものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。(免責事項)