【10月23日】日経平均が続落した理由|半導体株と銀行株が売られたワケ

日経平均が続落した理由|10月23日

3行まとめ

  • 10月23日(金)の日経平均は6万2,693円16銭(前日比214円68銭安)で続落。一時は1,400円を超える下げになりました。
  • 米国でAI関連の投資が過剰ではないかという懸念が再び強まり、アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体株が大きく売られました。
  • 日米の長期金利が急低下したことや、日銀が10月に利上げを見送るとの観測から、銀行株が業種別で下落率トップ(−2.28%)になりました。

この記事でわかること

  • 10月23日の日本株の動きと数字
  • 半導体株が売られた理由
  • 銀行株が急落した理由
  • 来週の注目点(FOMC・日銀会合)

1. 10月23日の日本株:日経平均は続落、TOPIXも下落

指数 終値 前日比
日経平均株価 6万2,693円16銭 ▼214円68銭
TOPIX(東証株価指数) 3,965.81 ▼31.69ポイント

※共同通信の配信(OANDA証券掲載)より。

朝方は売りが先行し、午前の取引を終えた時点では6万1,825円26銭(前日比1,082円58銭安)まで下げていました。報道によると、取引中には1,400円を超える下げとなる場面もありましたが、午後にかけて下げ幅を縮めて取引を終えています。

日経平均は10月に入ってから値下がりが続いています。10月13日の午前には6万7,000円台、15日の午前には6万4,000円台で取引されていました(いずれも共同通信)。

2. 半導体株が売られた理由:AI投資への疑念が再燃

  • 米国のハイテク株安:メタ(旧フェイスブック)やテスラの決算をきっかけに、「AIへの投資が行き過ぎているのでは」という不安が再び広がりました。前日の米ナスダック総合指数は大きく下落しました。
  • 日本の半導体株に売りが波及:午前の時点で、アドバンテスト1銘柄だけで日経平均を約293円押し下げました。ソフトバンクグループ(約213円)、東京エレクトロン(約177円)、TDK(約103円)も大きな押し下げ要因になりました(財経新聞・フィスコ)。
  • 原油高:イランをめぐる攻撃の再開で原油の供給不安が強まり、米国の原油先物が上昇しました。物価の上昇(インフレ)への警戒感も重荷になりました。

共同通信は、この日の下落をこう伝えています。「AI関連事業の収益性に対する疑念が続き、半導体関連銘柄の売り注文が膨らんだ」。10月20日にも、米新興企業の財務悪化への懸念からAI関連事業の収益性を疑う見方が広がり、半導体株が売られていました。

3. 銀行株が急落した理由:長期金利の急低下と日銀の利上げ見送り観測

この日は、東証の33業種のうち銀行業が下落率トップ(−2.28%)でした。取引が始まった直後には、みずほフィナンシャルグループが大きく下げました。一時、前日比418円安の7,242円をつけています(トレーダーズ・ウェブ)。理由として挙げられているのは、次の3つです。

  1. 日米の長期金利が急低下:米国の半導体株安で投資家がリスクを避け、米国債が買われて米10年国債の利回りが大きく低下しました。日本の10年国債の利回りも急低下し、2.8%を下回りました。
  2. 利ざや縮小への懸念:銀行は、貸し出しの金利と預金の金利の差(利ざや)で稼ぎます。金利が下がると利ざやが縮み、利益が減るのではないかと警戒されました。
  3. 日銀の利上げ(政策金利を引き上げること)見送り観測:日銀が10月の会合で利上げを見送る可能性があると報じられたことも、銀行株の重荷になりました。

4. 上がった業種:お金は内需・不動産へ

上昇した業種 前日比 下落した業種 前日比
不動産業 +2.05% 銀行業 −2.28%
小売業 +1.20% 海運業 −2.10%
水産・農林業 +0.89% 非鉄金属 −1.76%
食料品 +0.63% 鉄鋼 −1.48%
医薬品 +0.54% 機械 −1.42%

※財経新聞(10月23日15時41分配信)の業種別ランキングより。

金利が下がると、借り入れの多い不動産会社には追い風になりやすいとされます。半導体などの輸出・ハイテク関連から、国内で稼ぐ内需株へ資金が移る動きが見られました。

5. 来週の注目点

日程(日本時間) イベント 注目点
10月29日(木)午前3時 米FOMCの結果発表 追加の利上げがあるか。先物市場では据え置きの見方が優勢
10月29〜30日 日銀の金融政策決定会合 利上げを見送るか。銀行株や円相場に影響
11月3日(火) 米中間選挙 議会の多数派が入れ替わるか

それぞれの詳しい解説は、FOMCとは?、CPIとは?、米中間選挙2026と株価をご覧ください。

6. 日本の個人投資家への影響

  • 日本株・日経平均連動の投資信託:半導体株の比重が大きい日経平均は、AI関連株の動きに大きく左右されます。ただしこの日は、日経平均が午後に下げ幅を大きく縮めました。一方で銀行株などが幅広く下がったため、下落率は日経平均(−0.34%)よりTOPIX(−0.79%)の方が大きくなりました。
  • 高配当株:高配当株に多い銀行株が売られた一方、内需株は上昇しました。業種を分散しておく大切さがわかる1日でした(高配当株投資とは?)。
  • オルカン・米国株の投資信託:米国のハイテク株安の影響を受けます。為替の動きもあわせて見る必要があります(円安・円高でオルカンはどうなる?)。

よくある質問

10月23日に日経平均が下がった理由は何ですか?

米国で「AIへの投資が行き過ぎでは」という不安が再び強まり、アドバンテストなど半導体株が大きく売られたためです。原油高による物価への警戒も重荷になりました。

なぜ銀行株が下がったのですか?

日米の長期金利が急に下がり、銀行のもうけ(利ざや)が減る心配が出たためです。日銀が10月に利上げを見送るという見方も重荷になりました。

来週の注目点は何ですか?

10月29日(木)午前3時のFOMCの結果と、29〜30日の日銀会合です。11月3日には米中間選挙もあります。

出典

この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や金融商品の売買を勧めるものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。(免責事項)