CPIとは?米国の発表日と、上がると株価・ドル円はどうなる

CPIとは?|株価・ドル円が反応する理由と最新結果

3行まとめ

  • CPI(消費者物価指数)は、モノやサービスの値段がどれだけ上がったかを示す「物価の体温計」です。
  • 米国のCPIは、FRBが金利を決めるときにいちばん大事な材料のひとつです。9月分は1年前より3.7%上がり、予想を上回りました。
  • 次回は11月10日(火)の日本時間22時30分(10月分)。予想より高いと、利上げの見方から株安・円安になりやすいです。

この記事でわかること

  • CPIとは何か、「総合」と「コア」のちがい
  • CPIが上がると・下がると、株価やドル円はどうなるか
  • 最近の推移と、9月分の結果の読み方
  • 2026〜2027年の発表日(日本時間)
  • 日本のCPIとのちがい

1. CPIとは?「物価の体温計」

CPIは「Consumer Price Index(消費者物価指数)」の略です。食べ物、ガソリン、家賃、外食など、家計が買うものの値段をまとめて、1年前や前の月よりどれだけ上がったかを示します。

米国のCPIは、米国労働省の労働統計局(BLS)が毎月出します。FRBは物価の上がり方を2%におさえることを目標にしています。だからCPIは、金利を上げるか下げるかを決める大事な材料です。

なお「CPI」は、医療やITの分野では別の意味でも使われます。この記事では、経済の指標のCPIを説明します。

2. 「総合」と「コア」のちがい

総合CPI コアCPI
中身 すべての品目 食品とエネルギーをのぞいた品目
特ちょう 暮らしの実感に近い 天気や原油で大きく動く品目をのぞくので、物価の流れがわかる
よく見る人 家計、ニュース FRB、市場

FRBは、一度上がると下がりにくいサービスの値段を特に気にしているとされます(OANDA証券)。中でも家賃をのぞいたサービスは「スーパーコア」と呼ばれ、人件費の動きを映しやすいので注目されます。

3. CPIが上がると・下がると、どうなる?

結果 金利の見通し ドル円 株価
予想より高い 利上げしやすい 円安・ドル高になりやすい 金利が上がるのをきらって下がりやすい
予想より低い 利上げしにくい・利下げしやすい 円高・ドル安になりやすい 金利が下がるのを好んで上がりやすい

ただ、実際の動きはそのときの空気で変わります。物価が高くても、「利上げで景気が冷える」という不安が強いと、教科書どおりに動かないこともあります。9月分がまさにその例でした(4章)。

暮らしの面では、CPIが高いと、給料が同じでも買えるものが減ります。9月は物価の伸びに給料が追いつかず、物価を考えた時給は1年前より0.7%減りました。

4. 最近の推移と、9月分(10月14日発表)の結果

項目 8月 9月 9月の予想
総合(1年前比) 3.4% 3.7% 3.6%
総合(前の月比) 0.4% 0.6% 0.6%
コア(1年前比) 2.4% 2.6% 2.5%
コア(前の月比) 0.3% 0.3% 0.2%

(第一生命経済研究所のレポート、2026年10月15日)

読み方

  • 押し上げたのはエネルギー:ガソリンなどの値上がりで、エネルギーは1年前より20.4%上がりました。
  • コアも2か月続けて予想超え:モノとサービスの両方で、伸びが速まりました。
  • 勢いが強まっている:コアの直近3か月の伸びを1年分に直すと3.4%で、前の月の2.0%から速まりました。

市場の反応

発表後、米国の金利はいったん大きく上がりました。その後は景気への不安も意識され、ドルは下がり、米国株も下がりました。

先物の値動きから計算すると、10月のFOMCで利上げする確率は約33%です。12月までに少なくとも1回利上げする確率は、約91%とされています。第一生命経済研究所は、10月は据え置き、12月に利上げという流れを基本と見ています。

5. 発表日(日本時間)

発表は米国東部時間の午前8時30分です。日本時間では、冬時間が22時30分、夏時間(3月第2日曜〜11月第1日曜)が21時30分です。

発表日 日本時間 対象の月
2026年11月10日(火) 22時30分 10月分
12月10日(木) 22時30分 11月分
2027年1月13日(水) 22時30分 12月分
2月11日(木) 22時30分 1月分
3月10日(水) 22時30分 2月分
4月13日(火) 21時30分 3月分
5月12日(水) 21時30分 4月分
6月10日(木) 21時30分 5月分

(米国労働統計局の発表予定より)12月10日のCPIは、FOMC(12月8〜9日)のあとに出ます。そのため、12月のFOMCの判断に使われるのは、11月10日発表の10月分です。

6. 日本のCPIとのちがい

日本のCPIは総務省が毎月出しています。日本銀行が金利を決めるときの材料になります(日銀の金融政策決定会合とは?)。

投資で「CPI」というときは、多くの場合、米国のCPIを指します。米国の金利は世界中のお金の流れを左右するため、日本の株価や為替への影響も、米国のCPIの方が大きくなりやすいです。

7. 日本の個人投資家への影響

  • オルカン・S&P500:CPIの結果で、米国株とドル円が一緒に動きます。9月分のように株安とドル安が重なると、円で見た値段は下がりやすくなります(円安・円高でオルカンはどうなる?)。
  • 発表は日本時間の夜:直後は値動きが荒くなりやすいので注意しましょう。
  • 長期の積立なら:1回の発表で方針を変える必要はない、と考えるのが一般的です。

当サイトの整理:10月分(11月10日)で見るところ

9月分では、コアが2か月続けて予想を上回りました。10月分で見るところは3つです。

  • コアが3か月続けて予想を上回るか:続けば、12月の利上げの見方がさらに強まりやすくなります。
  • エネルギーの伸び:9月の総合を押し上げたエネルギーが、続くか落ち着くか。
  • スーパーコア:人件費が物価を押し上げ続けているか。

この結果は、12月のFOMCの前に出る最後の物価のデータです。あわせて、11月6日の米雇用統計も見ておくと、流れがつかみやすくなります。

よくある質問

米国のCPIはいつ発表されますか?

毎月、米国労働統計局が出します。日本時間では冬時間が22時30分、夏時間が21時30分です。次回は11月10日(火)22時30分(10月分)です。

CPIが下がるとどうなりますか?

予想より低いと、利上げしにくくなるという見方から、金利が下がり、株価には追い風になりやすいです。ドル円は円高・ドル安に動きやすくなります。

総合CPIとコアCPIのちがいは何ですか?

コアCPIは、天気や原油で大きく動く食品とエネルギーをのぞいた物価です。物価の流れがわかるので、FRBや市場が特に重視します。

関連記事:FOMCとは?/米雇用統計とは?/円安・円高でオルカンはどうなる?

出典

この記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。(免責事項)